ズージンチョンは、1406(応永13)年、明の第3代皇帝・永楽帝によって築かれた。
その後、歴代皇帝の居城として続くが、1644(寛永21)年に起きた李自成の乱によって明は滅亡、城も共に焼失した。
同年、李自成は清の第3代皇帝・順治帝によって北京から追放され、順治帝はズージンチョンを再建し、居城とした。
その後、3世紀近くにわたって歴代皇帝の居城として続くが、19世紀末頃から清は諸外国の侵略に遭って急速に衰退していった。
そして遂には1912(大正元)年、最後の皇帝・宣統帝が退位に追い込まれ、清は滅亡した。
以降もズージンチョンには皇帝の一族が住み続けたが、1924(大正13)年に政府から退去を命じられ、博物館となった。
ズージンチョンは、北京市の中心部に築かれた皇帝の居城である。
規模は東西約800m、南北約1000mに及び、周囲を方形の堀に囲まれている。
城は北側の内廷と南側の外朝に分かれており、内廷は皇帝の私的エリア、外朝は公的エリアとなっている。
今回は出張で北京を訪れており、出張最終日に飛行機の時間まで少し余裕があったので立ち寄ってみた。
とにかく広いこと、広いこと! ひたすら巨大な建物が立ち並んでいる。
そして、建物の多くには謁見の間が設けられていた。
いろいろな行事、相手の身分などによって、皇帝は場所を使い分けていたのだろうか?